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バーンアウト(燃え尽き症候群)とは
努力が報われなかったり、期待した結果が得られなかったときに徒労感や欲求不満を感じることを「バーンアウト(燃え尽き症候群)」と言います。
「バーンアウト」になると、エネルギーが消耗して枯渇したような感覚と倦怠感を覚えます。
個人の内面的な要因で起こると思われがちですが、家族や友人などの外部要因によって引き起こされることも多いです。
水を差してくる「モチベーションテイカー」
目標に向かって努力する時、必ずしも周りの人が応援してくれるとは限りません。
- 自分の夢を笑われた
- アイデアを馬鹿にされた
- 努力を否定された
という経験がある人も多いのではないでしょうか。
これらは一種のバーンアウトを引き起こし、頑張る人のやる気を奪います。
そのような「モチベーションテイカー(やる気を奪う人)」は習慣化の大敵です。
なるべく関わらないのが吉ですが、家族のような身近な相手でさえ「テイカー」となり得るのが難しいところです。
主体変容
「主体変容」とは、パナソニック創業者の松下幸之助が使った哲学です。
人は本人にとって都合の良いバイアスの下に生きており、コントロールすることはできません。
そこで「他人ではなく、自分や自分の行動を変える」ことで、問題を解決しようとするのが主体変容です。
例えば、下記のような行動が挙げられます。
- 相手のせいにせず、自分の行動を改善する
- やる気を奪われないように、自分の考え方を変える
今回ご紹介するのは、この主体変容を前提にしたテクニックです。
GAIN
「GAIN」は、スタンフォード大学教授のグレッグ・ハマー博士が提唱するストレス対策フレームワークです。
下記4つのステップを踏むことで、バーンアウトを防ぐことができます。
- Gratitude(感謝)
- Acceptance(受容)
- Intention(意図)
- Non judgment(批判しない)
以下、各項目について解説していきます。
Gratitude(感謝)
人は「ストレッサー(ストレスを与えるもの)」について考えないようにすればするほど、ストレスに苛まれることが分かっています。
「ストレッサー」から逃れようとするのではなく、まずは「自分が置かれている状況の中で感謝できること」を探しましょう。
感謝できることが見つかったらそこに焦点を当て、 怒りや不安が通り過ぎるまで待ちます。




Acceptance(受容)
次のステップで行うことは、「変えられること」と「変えられないこと」を見極め、「耐える」のではなく「受け入れる」ことです。
例)言葉の通じない上司とのコミュニケーション 変えられない➞上司の考え方を変える 変えられる➞自分の説明の仕方 耐える➞上司を説得し続ける 受け入れる➞上司の考え方を尊重し、その上でできることはないだろうか
このように心が整理されていくうちに、ポジティブなアイデアやアクションプランが見つかるはずです。
Intention(意図)
デューク大学で行われた実験によれば、寝る前に「その日に起こった良いこと」を3つ思い出すだけで、睡眠が改善され、幸福度が上がります。
ペンシルベニア大学の研究でも、寝る前に「その日に起こった良いこと」を3つ書き出すと、ストレス耐性や自己肯定感が高まることが分かっています。
これは「スリーグッドシングス(Three Good Things)」 と呼ばれ、メンタルヘルス領域でも活用されているテクニックです。
これらの研究から分かるのは、1日に15秒でも自分の意識をコントロールし、ポジティブなことを考えるだけで心を回復させることができるということです。
逆に15秒以上かけてしまうと、余計な思考が浮かんできてしまいます。敢えて「3つまで・15秒まで」を意識して取り組んでみましょう。








Non judgment(批判しない)
最後のステップは、たとえ期待した結果が得られなかったとしても、自分や相手を批判しないことです。
- なぜ、こんなことも分からないのか
- なぜ、そんなひどいことが言えるのか
- なぜ、相手を理解しようとしないのか
- なぜ、自分が悪いと認められないのか
このような「誰が悪いか」「何が悪いか」は、自分のやりたいことや人生にどの程度の影響があるでしょうか。
それが大した問題ではないことに気づけたら、その上で「自分はどうしたいか」に目を向けてみましょう。
こうした主体変容のスタンスがあれば、燃え尽き症候群からやる気を守ってくれるはずです。






