









良いことをしたら悪いことがしたくなる
- 衝動買いをグッと我慢したあと、ついおやつを食べてしまった
- キツいトレーニングをこなしたあと、ご飯を食べすぎてしまった
- 大仕事を終わらせたあと、ついお酒を飲みすぎてしまった
このような経験をしたことはないでしょうか。
これは血糖値や意志力の低下とは関係なく、自分がいい気分になったことで誘惑に弱くなっているのです。
このような心理を「モラルハザード」、もしくは「モラルライセンシス」と言います。
頑張ったあとこそ、何のために頑張っているのかを自分に問いかけてみましょう。
そうすることでセルフコントロール力が向上し、「モラルハザード」を自制することができるようになります。




遅延の価値割引
2007年、人間とチンパンジーの自制心を比較する研究が行われました。
内容は、チンパンジーと学生におやつをすぐに2つもらうか、2分待って6つもらうかを選ばせるというもの。
結果、72%のチンパンジーが6分待つことができたのに対し、6分待つことができた学生はわずか19%でした。
つまり、学生の大多数はすぐに手に入る2つを選んだのです。
この研究から分かったのは、人間にとっては“待ち時間が報酬の価値を下げる”ということです。
これを「遅延の価値割引」と言います。






刺激コントロール
「遅延の価値割引」の応用として、望ましい行動をした自分に対するご褒美はなるべくすぐにあげましょう。
そうすることで、少ないご褒美でも効率よく動機づけを行うことができます。
逆に悪癖をやめたい場合は、報酬が得られるまでの時間を伸ばすようにしましょう。
具体的には、
- タバコを禁欲ボックスに入れる ➞ 吸うまでにかかる時間を延ばす
- 寝室にスマホを置いて寝ない ➞ 寝る前や寝起きのスマホいじりを防ぐ
このようなテクニックを「刺激コントロール」と呼びます。





悪癖の機会喪失をさせる
悪癖を行ってしまいそうなタイミングに別の行動をするよう、ルールを設ける方法もあります。
例) 1. ランニングから帰ったらプロテインを飲む 2. プロテインを飲んだらお風呂に入る 3.お風呂に入ってから夕飯を食べる
このような“AをしたらBをする”という決まりを「if-thenルール」と呼びます。
運動後や仕事終わりなどの誘惑に弱くなる時間帯に、あらかじめ「if-thenルール」を設けておくことで、悪癖の機会喪失をさせることができるわけです。
【成功率3倍】最強の習慣術「if-then プランニング」【1話】
if-then プランニングとは> 「もしAをしたら、Bをする」というルールを決めておくことで、目標達成率を上げるテクニックです。 if-then ルールとも呼ばれています。 すでに習慣化できている行...





20秒ルール
やめたい行動にかかる時間を増やすこととは逆に、実行したい行動にかかる時間を減らす方法もあります。
「20秒ルール」とは、ポジティブ心理学の第一人者ショーン・エイカー博士が提唱しているテクニックです。
望ましい行動の準備にかかる時間を20秒短縮するごとに、実行率が高まることが分かっています。
自分がやりたいと思っている習慣は、現状よりも20秒早く取りかかれるようにしましょう。
例) トレーニングウェアを着て寝る ➞ 朝の運動前20秒を短縮
【仕組みが全て】先延ばし&悪癖にサヨナラ「20秒ルール」【2話】
20秒ルールとは> ポジティブ心理学の第一人者ショーン・エイカー博士が提唱している習慣術。 変化や行動にかかる抵抗を減らして、実行性を高めることが狙いです。 自分がやりたいと思っている習慣を、現状よ...









心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
心理学者 ウィリアム・ジェームズ
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。
<参考図書>