










オーセンティシティとは
「オーセンティシティ」とは、ありのままの自分に忠実に生きることです。
この「オーセンティシティ」が高い人ほど、日々のモチベーションや活力が高い傾向があります。
まずは、自分が今日どのくらい自分を偽ってしまったかを振り返ってみてください。
- 本当はやりたいことがあったけれど、家の用事でできなかった
- あまり乗り気ではなかったけれど、友人の誘いを断れなかった
- ただの努力不足だということは分かっているのに、他人のせいにしてしまった
このような経験の多い方は、より自分らしい生き方ができる余地があります。
今回はこの「オーセンティシティ」を高めるテクニックを紹介していきます。




セルフコンパッション
「セルフコンパッション」とは、自分に思いやりを持ってあげることです。
「セルフコンパッション」が得意な人は、「できない自分」「弱い自分」「悪いことをしてしまった自分」でさえ、受け入れることができます。
そのため、自分の弱みや落ち度から目をそらさず、「じゃあどうするか」という前向きに考えることができるのです。
「セルフコンパッション」が苦手な人は、誰かと喧嘩をしてしまった時「もっとこうすれば良かった」「自分はなんてダメなんだ」と自分を責めつけます。
また「どうして分かってくれないんだ」と相手のせいにすることもあります。
これは「できない自分」「弱い自分」「悪いことをしてしまった自分」を認めることができないからです。
「セルフコンパッション」を高めれば、仮に誘いを断ることで喧嘩してしまったとしても、「次はこうやって伝えてみよう」と前に進むことが出来ます。
自分の気持ちに嘘をついてまで、流されてしまうことはありません。
思ったことを伝えるのが怖い時は「コンパッションワード(思いやりの言葉)」を自分にかけてあげましょう。
例)2日連続で断るのが辛い
昨日もお誘い断っちゃったし、また断ったら気を悪くするだろうな…
明日なら行けるかもって言ってしまった手前、いまさら断るのは申し訳ないな…
例)コンパッションワード
相手が傷つかないようにこんなに伝え方に悩むなんて優しいね。
私は素直に気持ちを伝える自分が好きだし、伝え方に気をつける私も好きだよ。
もし気を悪くしてしまっても、勇気を出して思ったことが言えたんだ。偉いじゃないか。
もしも相手に嫌われてしまっても、きっとまた好きになってもらえる。
そのためにも、まずは誘ってくれたことを感謝して、昨日の件を謝ろう。
気を悪くさせない断り方について、帰ったらじっくり考えてみようかな。
上記の例を見てみると、段々と自分の弱さと向き合い、前向きに考えられるようになっています。
このように、自分の弱さを受け入れることが、自分を偽らずに生きる第一歩となります。
その他の「セルフコンパッション」を高める方法については、別の記事で紹介しています。
【挫折を乗り越える】②自己否定から自分を守る「セルフコンパッション」【9話】
①挫折感のメタ認知>自分を責めることをやめ、状況を改善するには、まず自分が受けているストレスを認知する必要があります。そのために使うテクニックが「インターベンション・ブレスレット」です。挫折感を感じた...





アサーション
気持ちの伝え方は、主に3つのパターンに分かれます。
- アグレッシブ:攻撃タイプ
- ノン・アサーティブ:非主張タイプ
- アサーティブ:攻撃的タイプと非主張タイプの黄金比
「アサーション」とは、アサーティブなコミュニケーションを行い、相手を傷つけずに自分の気持ちを伝えることです。
ここで紹介するのはアサーションのごく一部に過ぎませんが、様々なシチュエーションに応用できます。
ぜひ試してみてください。
アサーション①~2:1呼吸法~
ざっくり言えば、深呼吸のことです。
ただし、あまり大げさに行っては不自然ですので、ここでは「2:1呼吸法」を行います。
「2:1呼吸法」では、吸った息に対して、2倍の時間をかけて息を吐きます。
人は息を吸っている間に交感神経が働き、吐いている間に副交感神経が働くようになっています。
緊張しているときや、冷静な判断が求められるときは、吐く時間の割合を増やしてあげると効果的です。
ただし、ため息をついていると勘違いされないように、さりげなく行うように注意しましょう。
アサーション②~DESC法~
「DESC法」は、アメリカの心理学者ゴードン・バウアーが提唱するコミュニケーション手法です。
相手に気持ちを伝える際、下記のステップを踏むと円滑にやり取りをすることができます。
- Describe:描写
➞客観的に事実・状況を伝える - Explain:説明
➞自分の気持ちを伝える - Specify:提案
➞要望・提案を伝える - Choose:選択
➞返事のYES/NOによる結果を伝える
① Describe:描写
客観的に事実・状況を伝える
例)放課後、遊びに行かないかと誘われた場合
「誘ってくれるの?ありがとう!」
「描写」が難しいシチュエーションでは、代わりに相手の言葉を「オウム返し」してみましょう。
② Explain:説明
自分の意見や感情を伝える
例)
「とても嬉しいんだけど、次の模試で絶対にA判定を取りたいんだ」
自分の気持ちを伝える時は、このように「I(アイ)メッセージ」を使うようにしましょう。
「Iメッセージ」とは、「私はこう思う・感じる」のように、自分を主語に置いたメッセージのことです。
✕ 「(Aちゃんは)少し勉強した方がいいよ」 Youメッセージ △ 「(私たち)遊んでばかりじゃ駄目だよね」 Weメッセージ
人は他人にコントロールされることに強いストレスを感じます。
実際「Youメッセージ」は見るからに嫌な感じがしますよね。
相手の行動変容を促したい場合は「Weメッセージ」も有効です。
しかし、今回のように自分の気持ちを伝えたいシーンでは「Iメッセージ」が適切です。
③Specify:提案
提案や解決策を伝える
例)
「よかったら、次の模試が終わったら遊ばない?」
このように何かを提案したり、頼み事をする際には疑問形で行うとよいでしょう。
相手に抵抗を与えずに会話を進めることができます。
④ Choose:選択する
返事のYES/NOによる結果を伝える
例)
「そうしたら、もっと楽しめると思うの。厳しかったら、また落ち着いた頃に私から声をかけるよ!」
この時もなるべく「Youメッセージ」は使わないように気をつけましょう。
行動変容を促したいので、「Weメッセージ」も有効です。



